有毒要注意!IPA(イソプロピルアルコール)防毒マスクの必要性

【2022/10/8追記】

IPA(イソプロピルアルコール)


IPAアルコールは、アルコール濃度が99.9%と高くて1リットル1,000円ほどで購入できる商品です。
アルコールインクアートを行うには、濃度の高いアルコールは必須アイテムなので、お手頃価格なのはうれしいですよね。

ただ、体に害のある毒性を持っているので取り扱い上特に注意が必要です。
ネット購入出来て誰でも手に入るので危険性も高まります。

そのIPAアルコールの毒性(体への影響)と使用する際に必須の防毒マスクについてまとめています。

IPA(イソプロピルアルコール)の毒性

一度吸引しただけでも特定臓器中枢神経、腎臓、気道への刺激や障害を起こす恐れがあります。

長期吸引すると、血管・肝臓・脾臓に障害を起こす可能性があります。
親動物体重の低下、麻酔作用等の毒性を示した用量で、妊娠率の低下、吸収胚の増加、胎児死亡の増加等の生殖毒性が認められた。(動物実験)


※厚生労働省・三井化学参照

臓器の中枢神経や気道への毒性については人体でも同様のようです。

妊娠中、アレルギー体質の方、アルコールに比較的弱い方は特に注意をして使用されるのが良いでしょう。

使用する際はかならず注意を守ってご使用ください。

使用時の注意点

アルコールは上に揮発していくので、作品つくりをしていると必ずIPAを吸引します。

IPAを使用してアルコールインクアートをする際は必ず【防毒マスク】を装着しましょう。

防毒マスクはこういった物です。


本体と吸気フィルターが別売りになっていて、両方を購入する必要があるのでご注意ください。

防毒マスク

フィルターの取り付け部が1つ穴のタイプと2つ穴のタイプがあります。

2つ穴タイプの方が視界の邪魔にならず作業がしやすいです。
上記にも記載している通りIPAは毒性があるので、新鮮な空気を取り入れるために2つ穴タイプの方がおすすめです。

揮発したIPAは皮膚や目の粘膜からも入る可能性はあります。
防毒マスクをしていれば安心というわけではなく、ゴーグルの着用や長袖の着用もおすすめします。
アートをする時は必ず窓の換気も行ってください。

※私も以前はIPAを使用することもありましたが、使い続けるうちに皮膚がくすんできたことに気付きました。(防毒マスクの装着と換気はしていましたが、ゴーグル未着用でした)
そこからは無水エタノールだけで描くようにしています。

防毒マスクの使用規定時間

本体自体は使い続けられるのですが、吸気口フィルターには使用時間の決まりがあります。
商品によって異なりますが、私が使用しているガスマスクは24時間です。

※2つ穴の方はフィルターが2つになるので、使用時間が倍になります。

どの商品もですが、使用規定時間が過ぎると合図があるわけでは無いので時間は自己管理しなければいけません。

IPAを使って作品を楽しむときは、タイマーを鳴らすなどして時間を計っておくことをおすすめします。
時間を図るだけだと次の使用時にわからなくなる事があるので、マスキングテープに【残●何時間】と書いて貼っておくと管理がしやすいです。

なぜIPAを使用する人が多いの?

IPAには毒性がありますが、それでも好んで使用されるアーティストの方は多いです。
好んで使用される理由としては以下です。

  • 価格が安い
  • 簡単に細いラインが描ける
  • アートの縁がもやもやなりにくい

こちらはアルコールインクアートのラインを検証した作品です。

IPAを使用した際のライン
無水エタノールを使用した際のライン

無水エタノールとIPAの細かい違いはコチラ

IPAを使用すると何となくドライヤーを動かすだけで綺麗なラインが簡単に描けます。
ラインが多く、カッコいいデザインの作品を描きたいときにはすごく便利なアルコールです。

まとめ

IPAを使用するメリットとしては価格が手ごろ、綺麗なデザインの作品が描きやすいことです。

その分毒性があるので、防毒マスクやゴーグルの装着、防毒マスクフィルターの取り換え期間の管理が必要です。

気軽に手に入るからこそ気を付けるべきIPA。
アートを健康に楽しむ為には使用上の注意を必ず守ってご使用ください。

アルコールインクアートを描く際の材料や道具の知識があれば無水エタノールでもIPAと同様のデザインを描くことができます。

描くデザインによって用紙を変えるのも良いですね。
ラインを出したいのであればPET素材の用紙がお勧めです。

私個人的としては、アートを安全に長く続けたいと考えている方にはIPAではなく無水エタノールをメインに使用することをお勧めします。

プルケレストの認定講師レッスンでは『アートの原理』から学べるカリキュラムになっています。
ラインが出る原理や、縁がモヤモヤする原理を理解すればご自身の思うデザインは描けます。

気になる方はお気軽にご連絡ください。

最後までご覧いただきありがとうございました(^-^)

YUKO

YUKO

ご訪問ありがとうございます。 アルコールインクアーティストのyukoです。 【何か没頭できる好きなことを見つけたい】 30代に入り、仕事、人生、自分自身にも迷走している時に出会ったのがアルコールインクアートでした。 アート経験は全くなかったのですが、美しさに衝撃を受けてレッスンを受講しました。 絵心がなくても綺麗なアートができる喜び、この感動を皆さんにお伝えしたいと思ったのが教室スタートのきっかけの一つです。 【アルコールインクアートとは】 アルコールベースの油性インクを無水エタノールなどで伸ばし、色の重なり合いや広がりを楽しむアートです。 仕上がりの正解がなく、自由に描くことがでるのも魅力の1つです。

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